皇論
皇論(たむつぃ, 燐: , 牌: tam2 zui1, 理: tarmzi)とは、ラネーメ文化圏における土着宗教である。主にタカン人・パイグ人などに信仰されており、「心圧」(きゃべつ, 燐: , 牌: hia1 bet2, 理: hiarbet)を小さくすることを非常に重要視している。
概要
「人・動物・モノなど、この世のすべてのものには"心"がある」という考えが皇論の根幹にある。この心の震えが集まって皇(たむ, 燐: , 牌: tam2, 理: tam)を作るとされ、この皇が信仰の対象となっている[1]。
アイル共和国などにおいては政治の精神から伝統遊戯の規則に至るまで顕著な影響を及ぼしており、後述する心圧を避けるための最低限の規制・禁止事項のみで構成された法律・規則が見られるという状況をもたらしている。
用語
心
皇論における中心的な存在で、行動や思考といったあらゆる所作の主体とされる概念である。皇論ではとりわけ生き物の本質ともされ、パイグ語では死の婉曲表現として「心が体から出る」といった言い回しが用いられることがある。
皇
心が集まって作るとされている概念。世論としての一面や、民族意識としての一面をも持っており、これを大切にすることが個々の心を大切にすることにつながるとして崇められる。
皇色
現世のRGBコードで#005242で表される色で、皇を象徴する色として広く認識されている色である[2]。アイル共和国の国旗においては光を示す白い部分と闇を表す焦茶色の部分の間にある帯の色として用いられ、「闇と光の間を"皇"が繋いでいる様」を表している[3]。
心圧
心を不当に圧すること、またその状態。
あらゆる禁止や規制は人の自由な行いや考えを未然に否定するものだと考えられており、それゆえに心圧のもととして忌避される。しかし一切の規制がない状況もまた心圧を未必のうちにもたらすものとされ、好まれない。『冠国定官之律』などで見られるように、アイル共和国の文書のなかには「圧を定めることは好ましくないがより多くの心圧を防ぐために仕方がない」といった前置きが書かれることが多いが、これも心圧を避けようとして生まれた文化である。
著名な皇論信者
- レシェール・ヴェンタフ: 皇論の考え方を発展させ、圧政機構をはじめとする様々な概念を含むレヴェン法学を大成した。